ゲンスラー氏、主流での受け入れが進む中で暗号資産のリスクについて投資家に警告

出典：DefiPlanet 原題：Gensler、主流受け入れの中で投資家に暗号資産リスクを警告 元リンク：https://defi-planet.com/2025/12/gensler-warns-investors-of-crypto-risks-amid-mainstream-acceptance/

クイックブレイクダウン

• 元SEC委員長のゲーリー・ゲンスラー氏は、暗号資産が主流金融やトランプ政権で受け入れられているにもかかわらず、投資家に対し投機的なボラティリティについて警告。
• ゲンスラー氏は、ビットコインを何千ものファンダメンタルズのないトークンの中で特異な存在とし、ハイリスクな暗号資産分野では慎重になるよう求めている。
• ブルームバーグのインタビューで、元SEC委員長のゲンスラー氏が一般市民に暗号資産のリスクを警告。

元SEC委員長による暗号資産警告

元SEC委員長ゲーリー・ゲンスラー氏は、暗号資産が主流金融やトランプ政権でより広く受け入れられている状況下でも、投資家に対し暗号資産の投機的かつボラティリティの高い性質を認識するよう警告した。2025年12月2日のブルームバーグのインタビューで、ゲンスラー氏は、1万から1万5千の暗号資産プロジェクトの大半が十分な開示を行っておらず、個人投資家が過度なリスクに晒されていると強調した。これは、トランプ大統領のビットコイン支持姿勢によって市場心理が高まる中、暗号資産が米国資本市場に統合されている状況での発言である。

ゲンスラー氏のリスク評価

ゲンスラー氏は、暗号資産分野には悪質な関係者、詐欺、そしてファンダメンタルズではなく投資家心理に基づく取引が蔓延していると述べた。多くのプロジェクトは、長続きする見込みの低いハイリスクなベンチャー投資のようなものであり、過去には数十億ドル規模の損失が発生していると指摘。一般市民の7～9%が十分な安全策のないまま投資している現状を挙げ、ブローカーやアドバイザーへの一貫した規則の必要性を訴えた。

また元規制当局者は、最近のシカゴ・マーカンタイル取引所で問題となったような、オラクルデータの停止や価格エラーによる障害にも言及。こうした事象でオンチェーン資金が消失することはなかったが、清算によってトレーダーに大きな打撃があったと説明した。ゲンスラー氏は市場を信じているとしつつも、不正操作を抑えるための保護策が必要だと強調した。

トランプ政権下の規制見通し

トランプ大統領の再選と2025年1月の就任は、米国を「ビットコイン超大国」と位置づけるという方針転換を示している。しかしゲンスラー氏は、商品として取引されるビットコイン以外のアルトコインについては、依然として十分な開示が必要だと主張。自身の在任中には、非準拠プラットフォームに対する訴訟を実施し、行動変化を促すことを目指したと語った。

一方で、下院共和党は、元委員長ゲーリー・ゲンスラー氏の在任中にテキストメッセージが削除されたことが発覚したことを受け、米証券取引委員会（(SEC)）に対する議会調査を開始した。核心となる問題は二重基準の疑いであり、議員らは、ゲンスラー氏が記録保存規則についてウォール街の企業には厳しく対処してきた一方、自身の機関ではIT運用の不備により内部コミュニケーションが失われていたと指摘している。さらに悪いことに、削除された一部記録は暗号資産関連の執行事例に関わるものであり、重要な規制履歴が欠落している可能性もある。この状況は、SECの技術的力量や完全な透明性への姿勢に対する疑念を一層深めるものとなっている。