BTC機関化後も投資価値はあるのか?収益率から見る三大通貨の実情

近年、多くの投資家がBTCの投資展望を再評価し始めている。2020年から2024年までの2つの完全なサイクルを振り返ると、BTCの成長エネルギーは徐々に衰退しているようだ。背後で何が起きているのだろうか?

デジタルゴールドの華麗なる変身と行き詰まり

BTCはかつて「デジタルゴールド」として広く受け入れられ、価値が下がらずリスク耐性の高い資産とされていた。しかし、このアイデンティティは今や両刃の剣となっている。大手機関の継続的な参入やETF商品の次々と登場により、BTCの流動性は大きくロックされている。マイニング企業の採掘難易度は上昇し、得られるBTCの多くは長期保有され、市場に流入しにくくなっている。供給側は凍結され、需要側は分散し続けているため、BTC価格の変動幅は縮小している。

より深刻な問題は、BTCがアプリケーションツールから徐々に価値保存手段へと進化している点だ。この変化はリスク耐性を高める一方で、その成長余地を制限している。極端な下落がなければ参入の機会が乏しくなり、これは一般投資家にとって重い打撃となる。

コスト上昇と収益率の静かなる低下

データを見ると、BTCの年率収益率は下降トレンドにある。かつては20-30%の水準を維持していたが、今や15-20%に近づいている。これは依然として良い数字に聞こえる—実際、バフェットも平均年率約19%を維持するのがやっとだ。しかし、問題の核心は初期投資規模にある。

機関投資家が1億元を投入し、年率20%のリターンを得れば、利益は2000万円に達し、絶対額はかなりのものだ。一方、普通の投資家がたとえ1000U(中にはそれ以下の投資者もいる)を投入しても、年率20%では約200Uのリターンしか得られない。投資コストが高まり、収益率が縮小する中で、BTCの小口投資者に対する魅力は明らかに衰退している。

主流3通貨の収益能力比較

エコシステム全体に視野を広げると、異なる通貨の利益潜在力の差が明らかになる。年度別のパフォーマンスを見ると、BNBはエコシステムの多様性とプラットフォームの仕組みにより、最も高い収益率を誇る。ETHは「デジタル石油」として、DeFiやNFTエコシステムの成長を背景に、成長エネルギーを放出し続けており、年率リターンで2位に位置している。一方、BTCはその地位は尊重されているものの、純粋な価値保存資産としての性質が、最も成長の潜在力を制限している。

別の角度から言えば、BTCはもはや純粋な「ホールディング価値」資産に成り下がっている。これに対し、ETHはエコシステムの革新を通じて超過収益をもたらすことができ、BNBはStakingやプラットフォームの仕組みを通じて持ち主に継続的に収益を生み出している。

BTCは最初のあのBTCなのか

この問いを投げかけると、その答えはおそらくすでに明らかだ。中本聡が想定したBTCはピアツーピアの電子現金システムだったが、今やそれは機関の資産配分の一部へと進化している。この変化は市場の必然的な発展だが、一方で個人投資家の参加余地が次第に圧迫されていることも示している。

機関化が進むにつれ、参入コストはさらに上昇し、価格上昇の余地は縮小し続けるだろう。投資による顕著なリターンを望む個人投資家にとっては、自身の資産配分戦略を見直し、依然として成長潜力のある投資対象を探す必要がある。

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