ビットコインは火曜日に$63,800を上回った。これは、米労働統計局(US Bureau of Labor Statistics)が、6月の消費者物価が5月と比べて0.4%下落したと報告し、それにより前年比インフレ率が前月の4.2%から3.5%へ低下したことを受けた。市場が織り込んでいた内容よりも弱い数字だったため、発表後数時間で暗号資産市場の時価総額は上昇し、$2.19兆まで伸び、当日では2.05%増となった。
ただ、今回の上昇自体は特に珍しいことではない。取引デスクで注目されているのは、アナリストのベンジャミン・コーエンが指標の発表直後に投稿した、特定の歴史的な比較だ。過去数週間にわたるビットコインの全体的な価格構造が、今日の値動きだけでなく、2018年の夏に起きたこととほぼ一歩ずつ一致していると論じている。
ビットコインのチャート構造は2018年を想起させ、そのサイクルは秋までに反転した
ビットコインは火曜日に$63,800を上回った。これは、米労働統計局(US Bureau of Labor Statistics)が、6月の消費者物価が5月と比べて0.4%下落したと報告し、それにより前年比インフレ率が前月の4.2%から3.5%へ低下したことを受けた。市場が織り込んでいた内容よりも弱い数字だったため、発表後数時間で暗号資産市場の時価総額は上昇し、$2.19兆まで伸び、当日では2.05%増となった。
ただ、今回の上昇自体は特に珍しいことではない。取引デスクで注目されているのは、アナリストのベンジャミン・コーエンが指標の発表直後に投稿した、特定の歴史的な比較だ。過去数週間にわたるビットコインの全体的な価格構造が、今日の値動きだけでなく、2018年の夏に起きたこととほぼ一歩ずつ一致していると論じている。
なぜ2018年の比較が「価格水準」ではなく「順序」に関するのか
**コーエンの比較 **は、2018年のビットコインが取引されていた価格水準と今の価格を比べるのではなく、数週間にわたる値動きの順番に基づいている。彼の見立てでは、その夏、ビットコインは連続する2週のグリーン(上昇週)で始まり、その後CPI発表に向けて3週目がレッド(下落週)となり、その時点で初めて、7月下旬から8月上旬にかけて続く反発を組成したという。その反発は続かなかった。9月までに、そのコインはそれらの上昇分をすべて手放した。
2018年、ビットコインは6月下旬/7月上旬から2週のグリーンでスタート。
3週目はCPIに向けてレッド。
そしてビットコインは7月下旬/8月上旬にかけてより高く跳ねたが、9月までに利益をすべて返した。
今日も似たセットアップ。 pic.twitter.com/PAOaiEC2sq
— Benjamin Cowen (@benjamincowen) July 14, 2026
彼は現在のチャートが同じ順序をたどっていると主張している。つまり、似た2週間の前進、今回のCPI指標付近でのレッドの週、そして(アナロジーが当たるなら)今後3〜4週間で上限に達した後に反転するはずのバウンスだ。コーエンは、この指標発表前後にまたがるより広い週足パターンを示している。彼の主張は、CPI発表そのものが今日の値動きを引き起こしたことに依存していない。
この比較は「パターン一致」であって「価格予測」ではなく、コーエンは反転が始まる具体的な目標や日付を紐づけていない。
買われ過ぎ(オーバーボート)のRSIがバウンスを複雑にする
| 指標 | | --- | | 読み | | 何を示すか | | --- | | BTC/USDT価格 | $63,838 | 過去2日間の安値$62,000から上昇 | | RSI(14、30分足) | 76.21 | 買われ過ぎの領域で、70の閾値を上回る | | 24h変化 | +2.76% | 急な短期の値動きで、じわじわした推移ではない | | 暗号資産市場の時価総額(合計) | $2.19T | 参加が広範で、ビットコイン単独ではない |
自分でもTradingViewで30分足のBTC/USDTチャートを見ているが、76.21というRSIの読みが注目点だ。RSIが70を超えるというのは、短い期間で価格がどれだけ速く、どれだけ大きく動いたかを示す。そしてこれほど高い水準の読みは、その値動きが「次の局面(どちらの方向に進むにせよ)へ移る前に、いったん止まるか押し戻される」くらいの速さで起きたことを意味するのが通常だ。これが、バウンスが無効だと言うことではない。しかし、この水準の高さが、今回の上昇をトレンド転換の確認ではなく「短期イベント」として捉えるトレーダーがいる理由を説明している。

2018年のアナログが崩れ得るポイント
この比較は、2018年には存在しなかった市場構造も見落としている。スポット型ビットコインETFは2024年1月にのみ立ち上がったばかりで、今年は「付け足し」ではなく、実際の価格ドライバーとして振る舞っている。米国のスポット型ビットコインETFは、7月10日までの週で純流入が$197百万となり、8週間にわたる資金流出の連続を止めた。内訳は、7月6日にブラックロックのIBITへ$209百万の単日流入があったことが主導したが、その回復は長くは続かなかった。7月13日、同案件群は大きく反転し、Farside Investorsのデータによれば、IBITとフィデリティのFBTCの両方が数週間で最大規模の流出を記録したことで、1セッションで$424.7百万を放出した。この種の「振り回される」動きは、2018年には対応物がない。当時はビットコインが、現物と先物の需要だけで取引されており、規制されたファンドの外装が数日でこれほどの資本を出し入れするような仕組みはなかったからだ。2018年パターンの再現には、ETFフローがアナログ期間を通じて安定する必要がある。しかし現在のパターン――短期間の流入が積み上がるのとほぼ同じ速さで打ち消された――からすると、安定性はまだ到来していない。
背景となる「金利・リスク環境」も違う。コーエンの2018年アナログは、引き締め政策がリスク資産全般の逆風になり得る局面、いわゆる利上げサイクルの途中で起きた。いまの状況は、インフレ指標の緩和と、FRB(米連邦準備制度)の政策に対する見通しの変化によって形づくられている。これは、週足のローソク足パターンが似て見えるとしても、価格に働くメカニズムが別物だ。順序分析は本来、何がその順序を生み出しているのかを無視するため、この違いはチャートだけの比較では捉えられない。
ETFフローがマイナスのままで初めて反転が見える
もしコーエンが描く通り2018年アナログが展開するなら、次の3〜4週間はビットコインが現在のバウンスを延長し、反転がはっきり見えてくるのは9月に近づいてからになるはずだ。つまり、カレンダーと同じくらいETFフローの状況が重要になる。そして7月13日の反転は、2018年の構造が示唆することとは無関係に、バウンスがきれいに延長していくことにすでに反する材料になっている。短い時間軸で売買するトレーダーは、今回のRSIの読みを根拠に、値動きを追いかけるよりもポジションサイズを控えめにする理由として扱う可能性が高い。一方で長期保有者は、アナログが複数週の構造における季節的なポジショニングを問題にしていて、ビットコインの根本的な需要の変化ではないため、どちらにせよ単発のCPI指標に反応する理由はあまりない。
この見立てで次に重要なのは、7月CPIの発表だ。8月中旬に予定されており、インフレの緩和が「トレンド」なのか「1か月だけの一時的なブレ」なのか、そして週足の価格構造が2018年のセットアップに引き続き連動するのか、それともそこから外れるのかを示すことになる。