
ブルームバーグの「Power On」ニュース速報で6月7日に明かされたところによると、2025年の初め、アップルのソフトウェアエンジニアリング部門が幹部による非公開会議を開催し、その会議をきっかけにアップルのAI事業が全面的に再編されました。Vision Pro開発責任者のマイク・ロックウェル(Mike Rockwell)がSiriプロジェクトの責任者に任命され、従来のSiriのリーダー陣が一掃されました。
アップルの人事再編:確認された組織体制の調整
マイク・ロックウェル(Mike Rockwell):Siriプロジェクトの責任者に任命され、クックではなくフィーダリッジに報告します。就任後、従来のSiriのリーダー層を刷新し、Vision Pro開発の中核となる中枢を導入しました。
アマール・スブラマニヤ:2025年にヘッドハンティングが完了した後、アップルの2人目のAI責任者に就任し、AIモデル開発を担当します。こちらも同様にフィーダリッジに報告します。
ジョン・ジャンナンドレア(John Giannandrea):クックはすでに信頼を失っており、今回の再編後はアップルのAI事業を主導しなくなりました。
ロックウェルは、上級副社長へ昇進し、かつクックに直接報告したいと考えていました。フィーダリッジは、AI事業はソフトウェアエンジニアリング部門の管轄下に置くべきだという考えを崩さず、結果としてロックウェルは、フィーダリッジに報告する形でSiriの責任者として就任することを受け入れました。
Google Geminiの協議:確認された技術ルートの転換
ロックウェルの評価では、アップルの自社開発AIモデルが業界水準に遅れをとっていると判断したのち、ロックウェル、フィーダリッジ、クイの3人が共同でGoogleと協議し、Google GeminiモデルとGoogleクラウドの採用を確認しました。新しいアップルの基盤モデルの創出と運用を支援するためです。エディ・クイはそれ以前に社内で、今後10年以内にAIがiPhone事業を覆す可能性があると警告していました。
WWDC 2026で確認されたリリース内容とハードウェアのスケジュール
WWDC 2026の月曜の基調講演で、次の内容が示されることが確認されています:
独立したSiriアプリ:チャットボットの形で提供し、ChatGPTを対標します。管理層がこれまで掲げていたチャットボットを排する方針を覆すものです。
生成型の写真編集機能:生成型の修整を拒む方針を覆すものです。
AI基盤技術のボトルネックが理由で遅れることになったハードのスケジュールも確認されています:
デスクトップロボット:2028年に延期
スマートディスプレイ:2026年末に延期
AIメガネ:2027年末に延期
クックは、2026年9月1日に正式に退任し、John TernusがCEOを引き継ぐことを確認しました。
よくある質問
ロックウェルはなぜSiriを引き継ぎ、アップル全体のAI部門ではないのですか?
フィーダリッジは、2025年初めの幹部会議で、AI事業はソフトウェアエンジニアリング部門の管轄範囲に置かれるべきだと主張し、ロックウェルがクックに直接報告して上級副社長に昇進することに反対していました。最終的に確定した体制は、ロックウェルがSiri、SubramanyaがAIモデルを担当し、両名はいずれもフィーダリッジに報告するというものです。
アップルはなぜ、内製路線を続けるのではなくGoogle Geminiを導入することに決めたのですか?
ロックウェルが引き継いだ後の評価で、アップルの自社開発AIモデルが業界に遅れていることが確認されました。3人の幹部――ロックウェル、フィーダリッジ、クイ――が共同でGoogleと技術協議を行い、アップルの自社開発の基盤モデルをGoogle GeminiとGoogleクラウドで置き換えることで、新しいSiriの開発を加速させることになったのです。
今回のAI再編で、クックはどのような意思決定のやり方を変えましたか?
クックは2025年初めの会議後、それまでのゆるいマネジメント方針を改め、AIロードマップの具体的な細部に自ら踏み込み、開発の意思決定に直接調整を加え、フィーダリッジなどの幹部にも進捗を早めるよう圧力をかけました。今回のWWDC 2026は、クックが2026年9月1日に退任する前に主導する最後の大規模なプロダクト発表です。