
アマゾン(Amazon)は6月11日、データセンター向けの用水データを初めて公開した。2025年の世界のデータセンターによる耗水量は25億ガロン(約95億リットル)で、用水効率(WUE)は0.12リットル/度電。前年から2%低下しており、同期間において運営規模は継続的に拡大している。Amazonは報告書に比較のグラフを添付し、自社の効率は業界平均(0.84リットル/度電)より約7倍高いと主張している。
報告の基準確認に関する制限:2種類の耗水は帳簿に未計上
Amazonの報告書の注記における確認説明によると、25億ガロンの統計上の基準では2種類の耗水が除外されている:
間接用水(発電所側):火力発電所の冷却水消費は、通常データセンターの全ライフサイクルの用水の中で最大の単一項目となるが、Amazonの報告書にはこれが含まれていない
新設に伴う耗水:新しいデータセンター建設の過程での用水も、内訳に含まれていない
さらに、0.12リットル/度電は年間平均であり、ピーク電力使用時間帯や、サイトが乾燥地域にあるデータセンターの耗水データを押し上げる要因を薄めてしまう。
同業比較における統計基準の違い
Amazonの報告書で引用されている、Googleに不利な比較数値について、記事の情報源の分析によれば、主にGemini AIのデータセンターにおける用水に焦点が当てられており、Amazonが報告しているのは全データセンターの全体的な運営である。2つの分母が異なるため、1つは特定のAIワークロード、もう1つは全業務の運用であり、統計基準が異なる数値を並べて比較することには、方法論上の問題がある。
業界の対比と研究上の警告
マイクロソフトは、複数のデータセンターでクローズドループ、ゼロ蒸発の冷却システムを導入済みであることを確認している。各施設につき年間で1.25億リットル以上の節水が可能だ。関連する研究では警告が提示されている。現状の発展傾向のままだと、2030年のAIデータセンターの耗水量は、13億人の年間の飲料水需要に相当すると見積もられる(これは研究推計であり、確認された数値ではない)。
また、水資源の地域性も重要な検討要素である。水は電力のように電力網を通じて調整できないため、給水不足の地域に建てられたデータセンターでも、年間平均のWUEが優れていても、地域住民や農業が同じ地下水や河川の水利権を巡って争う可能性がある。
よくある質問
AmazonのWUEは0.12リットル/度電だが、業界平均とはどう比較されるのか?
Amazonの報告書は、2025年のWUEが0.12リットル/度電であることを確認し、業界平均は0.84リットル/度電だと主張しており、その差は約7倍だとされている。ただしAmazonの統計基準の確認では発電所側の間接用水は含まれておらず、0.12は年間平均であるため、すべての拠点やすべての時間帯における実際の用水状況を代表するものではない。
AmazonとGoogleの用水の比較数値には、なぜ方法論上の論争があるのか?
記事の情報源の分析によると、Amazonの報告書におけるGoogleに不利な比較数値は主にGemini AIデータセンターの用水に焦点を当てている。一方でAmazonが報告しているのは、全データセンターの全体的な運営である。2つの統計分母が異なる(特定のAIワークロード対全業務)ため、方法論上、直接比較することはできない。
Amazonのデータセンターの用水が初めて公開されたが、なぜこの時期に開示されたのか?
Amazonは、初めて公開した具体的な理由や選定した時期について、報告書内で説明していない。AI計算能力の拡張が進む中、データセンターの耗水問題は近年、より広い関心を集めており、複数の地方政府がデータセンターの環境影響について審査を実施している。この背景は、業界全体でESG開示を強化する外部要因の一つとなっている。