いわゆるルールベースのシステム?そう、それが今、自分自身のルールブックを書き換えている最中だ。トランプは、何も問わず利下げにゴーサインを出すFRB議長を強く推している。一方でブリュッセルは、ロシア資産の差し押さえやサプライチェーンの国内回帰を提案しながら、「自由市場」を唱えている。皮肉がこれほどまでに濃厚なのは、まさに笑えない。
そしてEU全域で浮上している汚職スキャンダル?結局、ポピュリスト批判者たちが最初から正しかったのかもしれない。中央銀行の独立性が疑問視され、経済主権が新たなバズワードになっている今、市場はただ見ているだけではなく、実際に反応している。流動性が変動し、リスク選好も変わり、気がつけば従来の安全資産ももはや安全とは言い切れなくなっている。
マクロ動向を追っている人にとって、これはただのノイズではない。政策の不確実性はボラティリティを生み、ボラティリティはチャンスにも罠にもなり得る──どちら側のポジションを取るか次第だ。
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